川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

【7/7】「核兵器禁止条約」誕生から3年 ~これからどうする

来る7月7日で、核兵器禁止条約が国連で採択されてから3年となります。この夜19:30から、核兵器禁止条約発効への展望や今後の課題について、以下のとおりピースボート主催のオンラインイベントでお話をいたします。事前登録が必要ですので、どうぞよろしくお願いします。 なおまた、これとは別に、同夜23:00から、サーロー節子さんの証言会がやはりピースボートの主催で行われます。こちらは英語で、フランス語と中文の通訳がつきますが、日本語はありません。ピースボートでは7月7日を皮切りに計4回、世界の人々向けに被爆証言会をさまざまな言語で約一カ月かけて行っていきます(7/15:山下泰昭さん(メキシコ)、7/23:森田隆さん(ブラジル)、7/31:李鐘根さん(日本/韓国))。詳しくはこちらをご覧ください。> Hear the Voices of the Survivors: Hiroshima and Nagasaki 75 years on) 7/7 「核兵器禁止条約」誕生から3年 ~これからどうする https://peaceboat.org/33869.html ———————————————————————- 2017年7月7日、核兵器禁止条約が国連で採択されました。国連加盟国の3分の2近い122カ国の賛成によって生まれたこの条約は、現在、各国による署名・批准のプロセスが進み、発効に向けて前進しています。6月27日現在38カ国が批准しており、あと12カ国が批准すると計50カ国となり、その90日後に発効します。 その一方で核保有国はこの条約に背を向け、核軍拡競争を続けています。核不拡散や核実験禁止といったこれまでの数々の国際的な枠組みが危機にあります。被爆国・日本の政府もまた、核兵器禁止条約への反対姿勢を変えようとしていません。 核兵器をめぐって世界は、今後どう動いていくのか。世界のNGOや市民運動はどのように活動を進め、核兵器廃絶への道を切り開いていこうとしているのか。 このイベントでは、2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の国際運営委員をつとめるピースボートの川崎哲がお話しし、その後、質疑応答とディスカッションを行います。 広島・長崎「被爆75年」の8月を前に、私たちにできることを考えましょう。 日時 2020年7月7日 (火) 19:30~21:00 イベントはオンラインで行われます。「Zoom」を使用して行いますので、開始までにZoomアプリをインストールしておいてください。 講師 … Continue reading

2020/06/29 · Leave a comment

[2020.6] 条約は発展する

被団協新聞の6月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 条約は発展する NPT(核不拡散条約)が発効して50年。条約の規定じたいは変わらないが、その後に生まれた条約がNPTをも発展させてきた。 例えば96年、CTBT(包括的核実験禁止条約)があらゆる核爆発を禁止した。これによりNPT第5条に定められていた「平和的核爆発」という考え方は事実上無効になった。 これまでの条約より厳しい条約ができれば、規範が上書きされる。 核兵器禁止条約についても同様だ。禁止条約は核兵器の使用・威嚇やその援助、他国の核の国内配備など、NPTにはなかった行為も禁止している。これまで欧州5カ国が米国の核を自国内に配備する行為はNPTには違反しないと解釈されてきたが、禁止条約ができた今、その解釈はいつまでもつか。核軍縮・不拡散の両面で、規範をたえず発展させていくことが、核廃絶を達成するためには不可欠である。(川崎哲、ピースボート)

2020/06/16 · Leave a comment

三菱UFJによる核兵器製造への融資を禁止する指針改定を歓迎します

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が5月13日に「環境・社会ポリシーフレームワーク」を改訂し、核兵器を生物・化学兵器や対人地雷と並ぶ「非人道兵器」として、その製造に対する融資を禁止しました。6月7日、共同通信が報道しました(「核兵器製造への融資禁止 三菱UFJが指針改定」)。重要な一歩であり、歓迎したいと思います。(「MUFG環境・社会ポリシーフレームワーク」の改訂について) 7月1日から適用される新しいポリシーは、次のように規定しています。 「非人道兵器セクター: 戦争・紛争において使用することを目的に製造され、一般市民も含めて、無差別かつ甚大な影響を与える核兵器、生物・化学兵器、対人地雷は、クラスター弾と同様に人道上の懸念が大きいと国際社会で認知されています。核兵器、生物・化学兵器、対人地雷の非人道性を踏まえ、これら非人道兵器の製造に対するファイナンスを禁止しています。」 ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は、核兵器の製造への融資を禁止するだけでなく、核兵器を製造している企業への一切の投資を禁ずるべきだと訴えています。そうでないと、企業に核兵器製造をやめさせる力にならないからです。MUFGの新ポリシーはそこにまで至るものではありませんが、日本のメガバンクの一つが核兵器を「非人道兵器」と明記して融資を禁じた意義は大きく、第一歩として歓迎したいと思います。これに続く次なる措置を期待します。 参考:「核兵器にお金を貸すな」2019年版レポート

2020/06/08 · Leave a comment