[2023.12] イスラエルと核
被団協新聞の12月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 イスラエルと核 イスラエルの閣僚がガザ地区への核爆弾の投下を「選択肢の一つ」と語った。恐るべき発言であり許しがたい。同国の別の閣僚はパレスチナ人を「人間の顔をした獣」とも表現している。敵を非人間化することで皆殺しが正当化される。およそ戦争はそうした差別思想に支えられているが、核兵器はその極限だ。 現実には、四国ほどの面積のイスラエルが隣接する名古屋市ほどの面積のガザ地区に核兵器を投下すれば、自国も被害を免れない。そうした現実を核保有国の閣僚が知らないのならなお恐ろしい。 イスラエル政府は公式には認めていないが、同国が核保有国であることは公知の事実である。イスラエル側の論理は、ホロコーストを経験したユダヤ人の国家にとって安全保障が必要だというものだ。めざすべきは、イスラエルとパレスチナの二国家共存と中東非核・非大量破壊兵器地帯の設立である。(川崎哲、ピースボート)
2023/12/07 · Leave a comment
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