川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

日本軍縮学会10周年記念論文集に「核兵器禁止条約の意義と日本の課題」を寄せました

日本軍縮学会設立10周年記念の論文集『軍縮・不拡散の諸相』がこのたび信山社から刊行されました。私は「核兵器禁止条約 の意義と日本の課題」と題する論文を寄せています。この論文の中では、核兵器禁止条約と核抑止力依存の関係や、同条約の義務を日本が履行する可能性について論じています。この条約の意義を積極的に捉えた上で、日本が当面とることができる政策について具体的に論じました。政策立案者の方々に是非お読みいただきたいと思います。 とはいえこの本はとても高いので、研究予算などない限り、一般の人が気軽に買えるようなものではありません。各研究機関や図書館等において入荷していただき、多くの方が閲覧できるものになればと思います。 本の詳細、注文はこちらのリンクからどうぞ。

2019/03/28 · Leave a comment

第100回ピースボートが帰港。ブラジルの被爆者・渡辺淳子さんとイベントやります

昨年12月に出航した第100回ピースボートに乗って、ブラジルの被爆者・渡辺淳子さんが4月1日に神戸に到着します。渡辺さんと、おりづるユース特使の森山景さんと一緒に、4月3日に広島で、5日に東京でイベントを行います。1日に神戸で行う記者会見の案内を合わせて、以下のような記者リリースを各社に送っています。ご関心のある方は以下の連絡先にご連絡の上、どうぞお越し下さい。 ———— 報道・メディア関係各位 在ブラジル被爆者の渡辺淳子さんがピースボートに乗って来日し(4月1日に神戸に帰港)、広島(4月3日)と東京(4月5日)で証言会を行います。 2歳のときに広島で黒い雨を浴びて被爆をした渡辺淳子さんは、25歳のときにブラジルに移住しました。そして、38歳のときに広島へ里帰りをした際、自分が被爆者であることを初めて親に聞かされました。渡辺さんは今日「ブラジル被爆者平和協会」の一員として、記憶のない被爆者として後世につなげるメッセージのあり方を探っています。渡辺さんら在ブラジル被爆者の活動の様子は、映画「ブラジルに生きるヒバクシャ」(2012年)にまとめられています。 渡辺さんは、第100回ピースボート(昨年12月日本発、地球一周96日間)に先月ブラジルから乗船し、寄港する南米や太平洋諸国で被爆者としての訴えや核兵器禁止条約の批准要請を、おりづるユース特使の森山景さんと共に行っています。 下記の通り、ピースボート帰港会見ならびに渡辺さんのお話と映画上映のイベントを行いますので、お知らせします。 ■4月1日神戸 帰港会見 日時:4月1日(月) 16:00~ 場所:神戸ポートターミナル3F 兵庫県神戸市中央区新港町4-5 記者会見内容: 第100回ピースボートでの活動、成果。日本での活動予定など。 発言者: 渡辺淳子(被爆者) 森山景(おりづるユース特使) 川崎哲(ピースボート共同代表、ICAN国際運営委員) ※当日の天候等により時刻の変更が発生する可能性があります。参加希望のメディアの方はなるべく前日までにご一報いただけますようお願いします(連絡先は末尾)。 ■4月3日広島 イベント「ブラジルに生きるヒバクシャ 在ブラジル被爆者の渡辺淳子さんを迎えて」 日時:4月3日(水)18:30~ 場所:広島市 合人社ウェンディひと・まちプラザ 北棟6階マルチメディアスタジオ イベント内容: 映画上映 「ブラジルに生きるヒバクシャ」 (ロベルト・フェルナンデス監督/日本公開版編集:有原誠治/78分) はなし 渡辺淳子(被爆者) 森山景(おりづるユース特使) 川崎哲(ピースボート共同代表、ICAN国際運営委員) 参加費:無料 … Continue reading

2019/03/27 · Leave a comment

[2019.3] 核軍縮はどこへ行く?

被団協新聞の3月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 核軍縮はどこへ行く? 米国がINF(中距離核戦力)条約離脱を宣言し、同条約は8月に失効する見通しだ。米国の動機はロシアの条約違反や中国の核戦力だと言われる。だが自ら条約を破棄したことで、もはやロシアの違反を主張できなくなった。中国を巻き込んだ新条約をとの声もあるが、中国への誘因はなく実現見通しはない。 冷戦後の米ロ核軍縮の二本柱は、戦略核を減らすSTARTと、中距離核全廃のINF条約だった。その一本が破棄された。これで21年に期限切れを迎えるSTARTが更新されなければ、冷戦後初めて、米ロが核軍縮の具体的な法的義務を負わない状態となる。 NPT第6条の核軍縮義務はどうなるのか。米国は昨年来、核軍縮の「条件創出」を提唱し始めた。いわば、安全保障面での条件が整わなければ軍縮できないという言い訳だ。核軍縮そのものが雲散霧消の勢いだ。(川崎哲、ピースボート)    

2019/03/14 · Leave a comment