川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

軍拡ではなく、戦争をさせないための外交を

2月14日付の朝日新聞オピニオン面で「『力の時代』の道は」というテーマの「交論」に、私のインタビューが掲載されました。私は、敵基地攻撃能力の保有を含む安全保障3文書を批判しました。これに対して、元外務事務次官の佐々江賢一郎日本国際問題研究所理事長が、「力で平和担保」が「世界構造の底流」であるとの主張をされています。 朝日新聞 2023.2.14(交論)「力の時代」の道は 佐々江賢一郎さん、川崎哲さんhttps://digital.asahi.com/articles/DA3S15554854.html 「敵基地攻撃はミサイルの撃ち合いに」 川崎哲さんが訴える平和構想https://digital.asahi.com/articles/ASR2F4SR5R29UPQJ005.html 朝日新聞社の許可を得て、私のインタビュー記事を掲載します。承諾番号23-0493朝日新聞社に無断で転載することを禁じます。

2023/02/25 · Leave a comment

[2023.2] 学者の利益相反

被団協新聞の2月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 学者の利益相反  昨年末、パリの2人の研究者が「核兵器政策における調査資金と利益相反」と題する論文を発表した。外交政策シンクタンクの多くが、核兵器関連企業や核抑止戦略を掲げる政府から資金を得ており、こうした利害関係者からの資金が知的自由に影響を及ぼしているという内容だ。世界45のシンクタンクへのインタビューと調査の結果として明らかにした。 その影響とは検閲、またより多くの場合は自主規制としてみられる。とくに「議題の設定」に強い影響をもつ。ある防衛業者は、資金提供によって自社に不利となる調査結果を出さなくなることを期待していると証言した。ある政府関係者は「論争を起こしたくないなら批判者に資金提供をするのがよい方法だ」と述べた。核兵器が世界平和に必要だという学者がいたら、その人がどこからお金をもらっているのかを検証する必要があろう。(川崎哲、ピースボート)

2023/02/18 · Leave a comment

公開セミナー「戦争ではなく平和の準備を」始めました

 昨年12月、「国家安全保障戦略」など安保3文書が閣議決定されました。それは、敵基地攻撃能力の保有や防衛費の大幅増額、さらには武器輸出の全面解禁へと向かう内容を含んでおり、日本の防衛・安全保障政策を根本的に転換させるものです。日本国憲法の平和主義の原則を逸脱し、軍拡競争を助長し、戦争のリスクを高めるきわめて危険なものといわなければなりません。こうした決定が、十分な国会審議も経ないまま強行されてしました。政府・与党が勝手に憲法を上書きしようとしている状況を、このまま受け入れることはできません。  この閣議決定に先立ち、研究者、ジャーナリスト、NGO活動者らによる平和構想提言会議は「戦争ではなく平和の準備を」と題する提言を発表しました。この提言は、軍拡ではなく軍縮と平和外交こそが必要であり、それは可能であると説いています。同会議の事務局を担った平和構想研究会は、この一連の問題を扱う公開セミナーをオンラインで開催していくことにしました。  第1回は1月26日に、平和構想提言会議の共同座長をつとめた学習院大学の青井未帆教授を招いて「憲法の視点から安保3文書を読み解く」として開催しました。そのアーカイブは以下のリンクでご覧になれます。今後とも是非平和構想研究会の活動にご注目ください。  なお、平和構想提言会議および平和構想研究会の活動は、いずれも、皆さまからのご寄付に支えられています。皆さまからのご寄付をどうぞよろしくお願いします。

2023/02/05 · Leave a comment