川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

[2026.4] イラン攻撃の衝撃

被団協新聞の4月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 イラン攻撃の衝撃  2月28日、米国とイスラエルはイラン攻撃を開始した。イランの核開発を理由に掲げているが、核問題の外交交渉が続いていた中での突然の先制攻撃だ。最高指導者ハメネイ師を殺害し「体制転換」を掲げている。主権国家を軍事的に転覆する試みであり、明白な国際法違反だ。 そもそも米国もイスラエルも核を保有している。米国はNPTの下で核廃絶義務を負っており、イスラエルは自国の核保有についての説明責任を有する。この軍事攻撃は、国際的な核不拡散体制そのものを破壊している。こんな無法がまかり通るならNPTに留まることに意味がないと考える国が出てくるだろう。 イランの原発も攻撃を受けているようだ。戦争が長引けばイスラエルが核使用に踏み切る可能性もゼロではない。きわめて危険な情勢だ。 一刻も早く事態を収束させ、核問題についてはNPTの枠組みの中で外交的解決をめざすべきだ。(川崎哲、ピースボート)

2026/04/16 · Leave a comment

ブックレット『非核三原則 いま何が問われているのか』

このたび、核兵器をなくす日本キャンペーン・コーディネーターの浅野英男さんと共著で、ブックレット『非核三原則 いま何が問われているのか』を地平社から刊行することとなりました(5月1日刊行、予約受付中)。昨年10月に発足した高市政権のもと、「非核三原則の見直し」が与党内で議論される見通しとの報道が出ていることから、これに対して非核三原則の内容、意義、成立の経緯をしっかりと踏まえた議論を行うことが大事だと考え、このブックレットを作りました。 このブックレットを、核兵器をなくす日本キャンペーンの活動と重ねて、普及していきたいと思います。普及のためのまとめ買いも歓迎です。予約受付中。5月15日(金)には東京・高田馬場のピースボートセンターとうきょうで出版記念イベントを行います。詳しくは、核兵器をなくす日本キャンペーンのウェブサイトをご覧下さい。 『非核三原則 いま何が問われているのか』 【基本情報】出版社:地平社書籍名:ブックレット『非核三原則 いま何が問われているのか』著者名:川崎哲・浅野英男ISBN:978-4-911256-49-7 価格:定価1,000円+税発売予定日:2026年5月1日 【目次】はじめに――今、なぜ「核」を問うのか第1章 非核三原則とは何か第2章 非核三原則成立の歴史――日米安保との葛藤第3章 激動する世界と非核三原則第4章 安保強化で揺らぐ「核のタブー」第5章 非核三原則はどこへ向かうのか――四つのシナリオ 以下、地平社のウェブサイトから、紹介文です。 揺らぐ国是――日本の選択を問う 非核三原則とはなにか。その成立から今日までの経過を解説し、その意義と可能性を深堀りする初の入門書。核保有論さえ語られる今、進むべき道筋を市民社会の目線から捉えなおす。 紹介  核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則は、日本の「国是」とされてきた。それは、広島・長崎への原爆投下を経験した唯一の戦争被爆国である日本が核兵器は拒否するという基本姿勢を表明してきたものといえる。それは長く国民的な支持を集め、国際的にも評価されてきた。また、非核三原則は、専守防衛に徹することや軍事大国にならないことと並んで、日本国の安全保障政策における基本方針として定められている。これらは、過去の戦争の過ちをくり返さないと決意した平和憲法の精神を形にしたものであるということができる。  一方で、非核三原則は、日本国憲法に明記されているわけでもなければ、それ自体が法律でもない。それゆえ、政府が方針を転換し変更することも可能だ。実際、二〇二五年一〇月に高市早苗氏が首相に就任して以降、与党内で非核三原則の「見直し」が行なわれる見込みとの報道が出てきている。そのような状況を踏まえて、本書は、非核三原則の成立の経緯やその意義、問題点、さらに今後の課題を示すものである。 ――本書「はじめに」より

2026/04/08 · Leave a comment