川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

核兵器禁止条約の締約国会議に日本はなぜオブザーバー参加すべきなのか

核兵器禁止条約の締約国会議に日本はなぜオブザーバー参加すべきなのか、2分間の動画にまとめました。 議員ウォッチを活用して、全ての国会議員に働きかけ、日本のオブザーバー参加をなんとしても実現したいと思います。この活動への財政面での応援をお願いしています(>「核兵器禁止条約」1歳のバースデーに、日本の参加を応援するキャンペーン) このビデオで私が話している内容は、以下の通りです。 核兵器禁止条約の締約国会議になぜオブザーバー参加すべきなのか 川崎哲(ピースボート共同代表/ICAN国際運営委員) まもなく、核兵器禁止条約の第1回締約国会議がウィーンで開催されます。日本はこの会議に、オブザーバー参加すべきです。日本政府はこの条約に署名・批准するつもりはないとしていますが、それでも会議にオブザーバーとして参加することできます。発言もできます。 日本が被爆国として核兵器のない世界をめざすというのであれば、核兵器を非人道兵器として禁止したこの条約に加わった国々としっかりと話し合い、信頼関係を築くべきです。岸田首相は、核保有国を動かすことが必要で、アメリカとの信頼関係が重要だといいます。 しかしアメリカや核保有国への働きかけをしながら、禁止条約の締約国との信頼関係も作ることはできます。日本政府は「橋渡し」をするといってきたのですから、その両方をすべきです。 日本は、核兵器禁止条約の締約国会議で、2つの貢献ができます。 1つは、世界の核実験被害者の援助と核実験で汚染された環境の回復についてです。日本は、原爆被害者の援護制度や、福島原発事故後の除染といった経験と知見を有しています。これを生かして人道面、環境面で貢献すれば、高く評価されるでしょう。 もう1つは、核兵器の廃棄の検証制度についてです。核保有国が核を廃棄するときに国際機関がその検証をしていかなければなりません。そのための期限や、組織のあり方が議論されます。そうした議論に日本が加わることは、朝鮮半島の非核化、ひいては日本の安全保障にも有益です。 この会議に参加しなければ、日本の国際的な発言力や信頼に大きな傷がつくでしょう。 すでに国会議員の過半数が、日本はオブザーバー参加すべきだといっています。野党はもちろん、自民党や公明党の中でも賛成が増えています。議員ウォッチをどうぞご覧ください。この活動へのご寄付もお願いしています。 さあ総理!ウィーンに行きましょう。 2022年1月27日 ※核兵器禁止条約については、私の解説!動画シリーズもご覧ください。

2022/01/27 · 1 Comment

[2022.1] オブザーバー参加せよ

被団協新聞の1月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 オブザーバー参加せよ  核兵器禁止条約締約国会議に日本はオブザーバー参加すべきである。被爆国として核の非人道性を訴える好機である。条約に署名・批准することと会議に参加することは次元が異なる。米国の核抑止力に依存する日本は、その政策を変えない限り条約には入れない。だが首相がこの条約が核廃絶の「出口」として重要と言うのだから、出口への道筋を探るためにも参加は必須だ。 米国との信頼関係づくりが先だと首相はいう。だが日本は毎年の核廃絶国連決議で米国の賛成をえて、信頼を得ているではないか。核保有国を巻き込む措置が必要なのは確かだが、だから非核国の会議には出られないということにはならない。 政府は目をそらすな。条約はもう存在する。参加して関与せよ。岸田首相は首脳会談でバイデン大統領にその意思を伝えた上で、会議参加を発表すべきである。(川崎哲、ピースボート)  

2022/01/24 · Leave a comment