被団協新聞の3月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
核戦争をさせるな
ロシアがウクライナに軍事侵攻した。外交努力を放棄しての暴挙だ。最悪の場合は核戦争に発展する可能性がある。冷戦終結後30年以上が経つが東西の核対立は続いており、ロシアとNATO(北大西洋条約機構)の対決の構図になっている。
ロシアとNATOの間の戦争のシミュレーションを2019年にプリンストン大学のチームが発表している。一発の核の警告発射が引き金で核戦争となり、わずか数時間で9千万人以上の死傷者が出るという予測だ。
米ロを含む5核兵器国は「核戦争に勝者はいない」として、核保有国間の戦争を防ぐのだとする共同声明を1月に発していた。そのわずか1カ月後に今の危機である。核保有国は、核保有国と戦争になる可能性があってもときに無謀な行動に出る。だからこそ戦争をさせてはいけないし、核兵器をなくさなければならない。(川崎哲、ピースボート)
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