被団協新聞の4月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
核廃棄の検証
近く南北朝鮮と米朝の首脳会談が開かれる見通しだ。楽観は許されないが、挑発の連鎖が止まり対話が始まることを歓迎したい。
朝鮮戦争の休戦状態を終わらせ平和協定をめざす中で、北朝鮮が体制の保証と引き替えに、段階的な核放棄を約束する可能性はあるだろう。米国も、北朝鮮の核開発と長距離ミサイル開発の凍結で妥結する可能性はある。
ここで重要となるのが検証だ。10発程度あると見られる北朝鮮の核廃棄を確実にするには、核物質のみならず施設やミサイルへの検証も必要だ。国際的な検証制度が必要になる。
日本はこの面でこそ力を発揮すべきだ。北朝鮮が「こわい、信用できない」とだけ繰り返していても問題は解決に向かわない。国際的信用に足る検証制度を作る。それは核兵器禁止条約が定める柱の一つでもある。北朝鮮のケースが重要な試金石となる。(川崎哲、ピースボート)
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おはようございます、立川在住の杉村と申します。
今回の朝鮮半島南北の首脳会談と米朝会談が進む状況は、私も戦争の可能性が低くなったという点で(急場をしのげそうだという点で)、歓迎しています。
ただ反面、とても気に掛かるのが、体制を保証して核放棄を促し今後は経済協力を惜しまない、という国際社会の北朝鮮バックアップは、北朝鮮国内で政府に弾圧されている人々にとっては苛烈な裏切りなのではないか、ということです。
そもそもが、核兵器を持っている国が他国に持たせない、という論理は、NPTがOKと言おうが、国際社会の平等原理からは絶対に受け入れられないハナシです。
上記2点をクリアすることは、結局は北朝鮮問題やイラン問題を解決する上で避けては通れないように思います。
この点、いかがでしょうか?