ロシアがウクライナに対する軍事攻撃を開始したと報道されています。これは国連憲章に明らかに違反する行為であり、ロシア政府は即時に、軍事行動を止めるべきです。この軍事行動に先立ち、ロシアがウクライナ東部に国家を承認したという行為も、同国の主権と領土を侵害するものであることはいうまでもありません。ロシア政府に、ただちに軍事行動を止め、ウクライナから撤退するよう求めます。
国際社会は一致して、このような暴挙を許さず、非軍事的な方法による厳しい制裁措置によって、ロシアに軍事行動を止めさせるようにしなければなりません。攻撃を受けているウクライナの人々に対しては、適切な人道上の救援が提供されなければならず、当事国はそのアクセスを保証すべきです。
そして、これが全面的な戦争に発展するようなことは絶対に防がなければなりません。戦争が拡大すれば、核の大惨事に発展する可能性もあります。ウクライナには合計15基の原発があり、また、1986年に大事故を起こしたチェルノブイリ原発も依然放射線を放った状態です。
そして何よりも、核保有国であるロシアと核保有国の軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)が武力で対決するような事態になれば、核兵器の使用に発展する可能性さえあります。ヒロシマ・ナガサキをくり返してはなりません。今年1月、ロシアを含む世界の核保有五カ国は、核保有国間の戦争を起こさないことが「最大の責任である」と述べていたはずです。
戦争に反対する世界の世論を高め、軍事行動を直ちに終わらせ、残された課題は国際法の下で外交交渉を通じて解決するよう、ロシア政府をはじめとする関係諸国に強く求めていきましょう。
2022年2月24日
川崎哲
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