川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

[2022.4] 核がないと不安?

被団協新聞の4月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 核がないと不安?  ロシアによる侵攻が続くなか「ウクライナは核兵器を持っていれば攻められなかった」という声がある。91年に独立したウクライナは旧ソ連の核兵器を引き継いたが、それをロシアに返還して非核国となった。このことと今日ロシアがウクライナに侵攻したことの間に因果関係はない。歴史的経緯からみても無理筋な話が流行るのは、そう信じたがる人が少なくないからだろう。 日々戦争の報道が続くなか、人々の気持ちが戦争モードになり「核でも持たなければ不安だ」という感じる人が出てきているのだ。 一部の政治家が「核共有論」を語り始めたのも、その不安につけ込んでである。いま改めて被爆者や戦争体験者の言葉が求められている。戦争は勝ち負けでは語れないこと、核を戦争の道具としてもてあそぶことは自滅への道であることを、しっかりと伝えていかなければならない。(川崎哲、ピースボート)  

2022/04/18 · 1 Comment

「戦争を終わらせるために」――『世界 臨時増刊 ウクライナ侵略戦争』に問題提起文を寄せました

 これまで集団的自衛権問題研究会として活動してきた仲間たちと、昨秋、平和構想研究会を立ち上げました。同研究会として、4月14日刊行の岩波書店『『世界』臨時増刊 ウクライナ侵略戦争』に「戦争を終わらせるために――人道上の危機と国際関係の危機」と題する問題提起文を寄稿しました。その概要は、以下の通りです。  プーチン大統領が開始したウクライナ侵攻は明白な国際法違反であり、ロシアは即時に撤退しなければならない。無数の民間人が標的とされ命を奪われ傷ついているという人道上の危機と、武力の使用・威嚇を禁じた国連憲章の基本原則が破られているという国際関係の危機の両面から、この問題を理解する必要がある。この戦争はロシア対NATOの東西対決構図の中で戦われていることから、エスカレートすれば第三次世界大戦そして核戦争へと発展しかねない。なお「西側」の視点からの大量の報道にさらされている私たちは、これまでイラクやシリアの状況に十分に関心を払ってきたのかについても振り返りたい。  この戦争を早期に終わらせるためには、この軍事侵攻の不当性をくり返し明らかにしながら非軍事的な手段でロシア政府に圧力をかけつつ、停戦交渉を促すほかない。国連総会決議や国際司法裁判所の命令などは、積み重ねることに意味がある。反戦を掲げる市民の声の広がりは、プーチン政権に対する重要な圧力となる。経済制裁は重要だが、負の側面もあるので慎重な検証の下ですすめる必要がある。  日本政府の対応は、G7等と連携した経済制裁や緊急人道支援は妥当であるが、武器の提供は重大な問題をはらんでいる。ウクライナが「紛争当事国でない」とする防衛装備移転三原則の定義は現実を反映しておらず、今後の恣意的運用の危険性もある。  メディアでは侵攻国を中国や北朝鮮になぞらえた議論が活発化しており、政府与党は今年末までの国家安全保障戦略の改定において「敵基地攻撃能力の保有」を含む「抑止力・対処力の強化」を掲げるだろう。しかしそのような動きは周辺諸国にも同様の行動を誘発し、軍拡競争を招く。私たちは冷静になって、戦争を起こさないための予防外交を最優先課題に据え、地域での相互的な軍縮や信頼醸成にこそ努めるべきである。  一部の政治家から「日本も核共有すべき」との声が上がっているが、唯一の戦争被爆国である日本がそのような動きに出れば、深刻な政治的悪影響をもたらす。いまロシアが核の恫喝を行ないながら侵略戦争を続けている事実は、核の力で世界の安定が保たれるという「核抑止論」がいかに無責任な謬論であるかを示している。これまで核の脅威にさらされてきた世界の国々が非核兵器地帯を作ることで安全を確保してきたことを想起すべきだ。  軍事同盟で世界を分割するのではなく、多元的な予防外交を展開し、戦争の克服という国連の目標に世界を近づけることが、平和憲法をもつ日本が果たすべき役割である。  7ページにわたる全文は、ぜひ以下のリンクより『『世界』臨時増刊 ウクライナ侵略戦争』をお求めのうえお読みください。>https://www.iwanami.co.jp/book/b605064.html

2022/04/17 · Leave a comment

やはり核兵器禁止しかない――ウクライナ危機から考える

本日、日本国際問題研究所軍縮・科学技術センターによる『ひろしまレポート』ウェビナーが開催されました。私は、広島県(へいわ創造機構ひろしま)の『ひろしまレポート』作成に関わる他の専門家の皆さんと共に、「ロシアのウクライナ侵略の核問題への含意」ということについて発言をしました。限られた時間でしたので十分に伝えきれたか分かりませんので、そのときに発言したかったことの趣旨を以下に記します。 現在のウクライナ危機は、核兵器禁止の緊急性を浮き彫りにしています。昨年発効し、今年6月に第一回締約国会議が開かれる核兵器禁止条約が、今こそ重要です。この条約を、世界的に普遍化しなければなりません。その理由を、以下5点にわたって述べたいと思います。 第一に、核兵器は戦争を防がなかったということです。これまで核兵器があることで、そのバランスによって世界は第三次世界大戦を免れているという人たちがいました。しかし私たちは今、第三次世界大戦が明日起きてもおかしくないという状況下にあります。今回ロシアは、NATO(北大西洋条約機構)を敵に回すことを分かっていて戦争をあえて仕掛けたのです。NATO側・米国側の核は、ロシアの軍事行動を抑止しませんでした。これまで核兵器は「戦略的安定性」のために必要だとさんざんいわれてきました。つまり大国間の戦争を防ぐためにということです。しかしそれは、崩れました。 これに対して、「いや、ロシアの核がNATO側の介入を阻止しているから核抑止は効いているのだ」とか、「米側の脅しが足りなかったからロシアが行動を起こしたのだ。もっと脅しておくべきだった」とか言う人がいます。そのような作戦の局面ごとの抑止力の議論はいろいろとあるでしょう。しかし、より大きな視点で、今や核兵器は戦争を止めるためにではなく、戦争を遂行するための道具になっているということを直視すべきであると思います。「戦略的安定」どころではありません。真逆です。 第二に、核不拡散条約(NPT)上の核兵器国の一つが、国際法を破壊する行動に出ているということです。これまで、NPT上の核兵器国というのは、まがりなりにも大国としての責任を自覚して、軍縮・不拡散に取り組む、あるいは少なくとも取り組む姿勢はみせるものだと理解されてきました。問題はむしろ、NPTの枠外で核保有をしている国々であるとか、NPTから飛び出て核保有に走ろうとする国にあると考えられてきました。実際、これまでの『ひろしまレポート』でも、9つの核保有国のうち、5核兵器国の核軍縮に関する評点は、他の4カ国に比べると明らかに高いものでした。 NPTの外での核保有を企てる国々は、「ならず者国家」などと呼ばれてきました。しかし今では、NPTの核兵器国の一つ、しかも世界の核兵器の9割を持つ二大核保有国の一つが、世界に向けて核の恫喝を行いながら国際法違反の侵略行為を続けている。まさに「ならず者」です。 もちろん、5核兵器国の全てがそういう国だとはいえないかもしれない。では今後は、西側民主主義国の核兵器はよいが、東側の「専制主義国」の核兵器はダメだというのでしょうか。いいえ、そんな議論が成り立つはずがありません。どちらも自分たちが正義で、相手側が悪だと信じているからです。「核を持ってよい国」と「わるい国」があるというNPTの線引きは、もともと無理がありましたが、ここへ来て、完全に破綻しています。 第三に、核兵器の使用は全面的に禁止しなければならず、例外的な使用を認めたならば意味がないということです。ロシア大統領府報道官は「国家存亡の危機ならば核兵器を使う」と述べましたが、これは実は、1996年の国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見とほぼ変わらない立場表明です。ICJ勧告は、核兵器の使用・威嚇は一般的には国際法違反だが、「国家存亡に関わる自衛の極限的状況」では違法であるかないか判断できないとしていました。核兵器国は、それをもって、国家存亡に関わる状況下では核兵器を使用してよいのだと解釈してきました。ロシアもそう表明しているのです。 しかし私たちはロシア政府のそのような声明を聞いて、震え上がります。なぜなら、ロシアが何をもって「国家存亡の危機」とみなすか誰にも分からないし、恣意的な解釈がいくらでもできてしまうからです。経済制裁で追い込まれたから「国家存亡の危機」だと主張することだってできます。だから、例外的な使用を認めてはいけないのです。いかなる状況下でも使ってはならないと明確に定めなければならない。1996年のICJ勧告にあったその曖昧さを埋めたのが、いかなる状況下でも核兵器の使用・威嚇を禁止した2017年の核兵器禁止条約です。 もちろん、そのような国際法があってもロシアは破るではないかという主張もあるでしょう。実際に、病院や避難所が爆撃されています。クラスター弾が使われたという報告もあります。生物・化学兵器を使用するのではないかという疑いももたれています。しかしロシアは、こうした国際法上非人道的とされる行為に関する報道があると、いつもそれを否定したり、そのような行為はウクライナ側がやったのだと言ったりしています。生物・化学兵器については、自ら使うとは言いません。ロシアは生物兵器禁止条約と化学兵器禁止条約の締約国ですから、使うなどとはいえないのです。ロシアのような国でも、国際人道法について気にせざるをえないのです。 核兵器が生物兵器・化学兵器と同様に全面的に禁止されていて、その規範をロシアも受け入れていれば、「核兵器を使います」とはとても言えません。残念ながら核兵器禁止条約の締約国はまだ60カ国で、核兵器国を包囲するほどの力になっていません。核兵器禁止条約の締約国を国際社会の圧倒的多数へと増やし、核兵器国といえども「核兵器を使う」などと容易には発言できない状況を作らなければなりません。 国際社会が、民間人を標的にした爆撃が国際人道法違反で、クラスター弾や生物・化学兵器の使用が国際条約違反であるといって非難しておきながら、核兵器の使用は違法ではありませんなどといっていたら、国際法そのものの信頼性が崩れてしまいます。 第四に、一部の国家指導者に人類の命運を委ねていいのかということです。この期に及んで「核の抑止は効いている」とか「もっとうまく相手を脅し、もっと強く抑止を効かせれば大丈夫だ」なんてことをいう人がいます。しかしそうした抑止論は、国家指導者があらゆる情報を正確に把握し理性的な判断をするということを前提にしてはじめて、有効になりえます。今回のロシアについてはどうでしょうか。これまでさんざん有識者や専門家がロシアの行動を分析して発言してきましたが、結局のところ皆「プーチン大統領が何を考え、どう判断するのかは分からない」と言うではないですか。 人類を皆殺しにする核戦争を開始するボタンを持っている人間の思考回路の正確なところが誰にも分からないのだったら、その人間を「うまく抑止」するための最適の答えにたどり着けるわけがありません。誤算やボタンの掛け違いが破滅を生む前に、核兵器そのものを禁止し廃絶しなければならないのです。 第五に、今のウクライナ情勢をみながら「やはり核兵器が必要だ」という国々が出てくるという現実があることです。それがいかに不合理なことであったとしても、戦乱の恐怖の中で、強大な軍事力にすがろうとする人々の心理や、それを煽ろうとする政治指導者の動きが出てくるのは止められません。被爆国日本においてすら「核共有」を求める議論が出てきたことは、その表れです。そういう動きが出てくるからこそ、核兵器が絶対に許されない非人道的な兵器なのだという強力な規範が必要なのです。 幸い、今この世界には、核兵器禁止条約があります。もし、このロシアによるウクライナへの侵略戦争が、核兵器禁止条約が未だない世界で始まっていたらどうなったでしょうか。NPTの信頼は地に墜ち、それに代わる国際法もなく、まさに世界的な核の無秩序へ一直線です。核兵器禁止条約は、そうなることを防ぐための強い力となります。今こそ核兵器禁止条約の価値を高く掲げ、第一回締約国会議に向けて締約国を増やし、この条約を強化していかねばなりません。この条約には今すぐ入れないという立場をとっている国々も、締約国会議に参加して、核兵器の禁止と廃絶に向けてしっかりと議論をすべきです。日本も当然、オブザーバー参加すべきです。 2022年3月28日 川崎哲

2022/03/28 · 1 Comment

[2022.3] 核戦争をさせるな

被団協新聞の3月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 核戦争をさせるな  ロシアがウクライナに軍事侵攻した。外交努力を放棄しての暴挙だ。最悪の場合は核戦争に発展する可能性がある。冷戦終結後30年以上が経つが東西の核対立は続いており、ロシアとNATO(北大西洋条約機構)の対決の構図になっている。 ロシアとNATOの間の戦争のシミュレーションを2019年にプリンストン大学のチームが発表している。一発の核の警告発射が引き金で核戦争となり、わずか数時間で9千万人以上の死傷者が出るという予測だ。 米ロを含む5核兵器国は「核戦争に勝者はいない」として、核保有国間の戦争を防ぐのだとする共同声明を1月に発していた。そのわずか1カ月後に今の危機である。核保有国は、核保有国と戦争になる可能性があってもときに無謀な行動に出る。だからこそ戦争をさせてはいけないし、核兵器をなくさなければならない。(川崎哲、ピースボート)  

2022/03/17 · Leave a comment

核の脅しを止めよ

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続くなか、プーチン大統領は、核兵器部隊を戦闘態勢に入れました。邪魔をする国には核兵器を使うぞと、世界中を脅しているのです。こんなことを許してはなりません。核兵器による威嚇は、国際人道法違反です。ロシア自身が今年1月の核保有5カ国の声明で「核戦争をしてはならない」と宣言していたことにも反します。 こうしたなか日本で、ウクライナのようにならないためには日本も核武装したり、米国の核兵器を持ち込んで配備したりする必要があるといい出している人がいます。たいへん危険な主張です。 まず「ウクライナはかつて核を保有していたが、それを手放したので攻め込まれた」という主張がありますが、これは全くの誤りです。ウクライナには、旧ソ連すなわちロシアの核兵器が置かれていましたが、1990年代半ばにロシアに返還しました。そのことが理由で今日攻め込まれたといえる根拠は、何もありません。 また、今回侵攻したロシアは、西側の核軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)と長らく対峙してきましたが、ウクライナに攻め入ればNATOと対決する形になることは分かっていました。それでもロシアは、無謀にも軍事侵攻を始めたのです。核兵器は、この侵攻を抑止しませんでした。 さらにこのたび、ウクライナに隣接するロシアの同盟国ベラルーシでは、独裁者ルカシェンコ大統領が、ロシアの核兵器を国内に配備できるように、憲法を変えてしまいました。このことで現在の紛争において核のリスクが一段と高まったことはいうまでもありません。 これらのいずれをとっても、核兵器は紛争をエスカレートさせることはあっても、安定させたり収束させたりしていないのです。 国際ルールを破って戦争を始め、核の脅しをしているのはロシアです。私たちはこの行為を批判し、国際ルールを立て直す努力をしなければいけないのであって、自分たちも核の脅しに加わろうというのでは、世界はますます危険になるだけです。核戦争を防ぐ唯一の道は、核兵器の全面的な禁止と廃絶です。 2022年3月1日川崎哲

2022/03/01 · 1 Comment

ロシアは軍事攻撃を即時に停止せよ

ロシアがウクライナに対する軍事攻撃を開始したと報道されています。これは国連憲章に明らかに違反する行為であり、ロシア政府は即時に、軍事行動を止めるべきです。この軍事行動に先立ち、ロシアがウクライナ東部に国家を承認したという行為も、同国の主権と領土を侵害するものであることはいうまでもありません。ロシア政府に、ただちに軍事行動を止め、ウクライナから撤退するよう求めます。 国際社会は一致して、このような暴挙を許さず、非軍事的な方法による厳しい制裁措置によって、ロシアに軍事行動を止めさせるようにしなければなりません。攻撃を受けているウクライナの人々に対しては、適切な人道上の救援が提供されなければならず、当事国はそのアクセスを保証すべきです。 そして、これが全面的な戦争に発展するようなことは絶対に防がなければなりません。戦争が拡大すれば、核の大惨事に発展する可能性もあります。ウクライナには合計15基の原発があり、また、1986年に大事故を起こしたチェルノブイリ原発も依然放射線を放った状態です。 そして何よりも、核保有国であるロシアと核保有国の軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)が武力で対決するような事態になれば、核兵器の使用に発展する可能性さえあります。ヒロシマ・ナガサキをくり返してはなりません。今年1月、ロシアを含む世界の核保有五カ国は、核保有国間の戦争を起こさないことが「最大の責任である」と述べていたはずです。 戦争に反対する世界の世論を高め、軍事行動を直ちに終わらせ、残された課題は国際法の下で外交交渉を通じて解決するよう、ロシア政府をはじめとする関係諸国に強く求めていきましょう。 2022年2月24日 川崎哲

2022/02/24 · Leave a comment

[2022.2] すすむ投資禁止

被団協新聞の2月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 すすむ投資禁止  世界で101の金融機関が核兵器の製造や開発に関わる企業に投資しないという方針(ポリシー)をもっていると、オランダのNGO「PAX」が1月に報告書で発表した。2016年の54機関、19年の77機関にから着実に増えている。 このうち59機関はいかなる形でも核兵器製造企業と金融上の取り引きを行わないという包括的な方針をもっている。最近加わったところとしてアイルランド、オーストラリア、スイス、フィンランド、米国などの金融機関が並ぶ。残りの42機関の方針は包括的禁止と呼ぶには不十分とされる。日本の銀行名は挙がっていない。方針を発表していても、その信頼性を確認する情報が不足しているからだと考えられる。 このような方針の根拠として、多くの金融機関が核兵器禁止条約を挙げている。発効後1年、条約は確実に効果を上げている。(川崎哲、ピースボート)  

2022/02/19 · Leave a comment

核兵器禁止条約の締約国会議に日本はなぜオブザーバー参加すべきなのか

核兵器禁止条約の締約国会議に日本はなぜオブザーバー参加すべきなのか、2分間の動画にまとめました。 議員ウォッチを活用して、全ての国会議員に働きかけ、日本のオブザーバー参加をなんとしても実現したいと思います。この活動への財政面での応援をお願いしています(>「核兵器禁止条約」1歳のバースデーに、日本の参加を応援するキャンペーン) このビデオで私が話している内容は、以下の通りです。 核兵器禁止条約の締約国会議になぜオブザーバー参加すべきなのか 川崎哲(ピースボート共同代表/ICAN国際運営委員) まもなく、核兵器禁止条約の第1回締約国会議がウィーンで開催されます。日本はこの会議に、オブザーバー参加すべきです。日本政府はこの条約に署名・批准するつもりはないとしていますが、それでも会議にオブザーバーとして参加することできます。発言もできます。 日本が被爆国として核兵器のない世界をめざすというのであれば、核兵器を非人道兵器として禁止したこの条約に加わった国々としっかりと話し合い、信頼関係を築くべきです。岸田首相は、核保有国を動かすことが必要で、アメリカとの信頼関係が重要だといいます。 しかしアメリカや核保有国への働きかけをしながら、禁止条約の締約国との信頼関係も作ることはできます。日本政府は「橋渡し」をするといってきたのですから、その両方をすべきです。 日本は、核兵器禁止条約の締約国会議で、2つの貢献ができます。 1つは、世界の核実験被害者の援助と核実験で汚染された環境の回復についてです。日本は、原爆被害者の援護制度や、福島原発事故後の除染といった経験と知見を有しています。これを生かして人道面、環境面で貢献すれば、高く評価されるでしょう。 もう1つは、核兵器の廃棄の検証制度についてです。核保有国が核を廃棄するときに国際機関がその検証をしていかなければなりません。そのための期限や、組織のあり方が議論されます。そうした議論に日本が加わることは、朝鮮半島の非核化、ひいては日本の安全保障にも有益です。 この会議に参加しなければ、日本の国際的な発言力や信頼に大きな傷がつくでしょう。 すでに国会議員の過半数が、日本はオブザーバー参加すべきだといっています。野党はもちろん、自民党や公明党の中でも賛成が増えています。議員ウォッチをどうぞご覧ください。この活動へのご寄付もお願いしています。 さあ総理!ウィーンに行きましょう。 2022年1月27日 ※核兵器禁止条約については、私の解説!動画シリーズもご覧ください。

2022/01/27 · 1 Comment

[2022.1] オブザーバー参加せよ

被団協新聞の1月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 オブザーバー参加せよ  核兵器禁止条約締約国会議に日本はオブザーバー参加すべきである。被爆国として核の非人道性を訴える好機である。条約に署名・批准することと会議に参加することは次元が異なる。米国の核抑止力に依存する日本は、その政策を変えない限り条約には入れない。だが首相がこの条約が核廃絶の「出口」として重要と言うのだから、出口への道筋を探るためにも参加は必須だ。 米国との信頼関係づくりが先だと首相はいう。だが日本は毎年の核廃絶国連決議で米国の賛成をえて、信頼を得ているではないか。核保有国を巻き込む措置が必要なのは確かだが、だから非核国の会議には出られないということにはならない。 政府は目をそらすな。条約はもう存在する。参加して関与せよ。岸田首相は首脳会談でバイデン大統領にその意思を伝えた上で、会議参加を発表すべきである。(川崎哲、ピースボート)  

2022/01/24 · Leave a comment