川崎哲のブログとノート

ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲の活動の紹介、オピニオン、資料などを載せています

8月6・9日広島・長崎原爆の日に向けたICANの主要な動きについて

8月6・9日の広島・長崎原爆の日に向けた核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の主要な動きについてご案内します。 【1】ノーベル平和賞メダル・賞状の広島・長崎での展示について 【2】ティム・ライト氏(ICAN条約コーディネーター)の来日について 【3】その他広島・長崎での動きについて ================================= 【1】ノーベル平和賞メダル・賞状の広島・長崎での展示について ICANの2017年ノーベル平和賞メダルと賞状(共に公式レプリカ)が広島平和記念資料館と長崎原爆資料館に展示されます。 ■広島 7月22日(日)~8月6日(月) 開館時間 8時30分~19時まで(8月5~6日は20時まで) ※初日7月22日(日)8時30分、ICANの条約コーディネーター、ティム・ライト氏が資料館を訪問し取材に答えます (取材ご希望の場合は事前に広島平和文化センター(学芸課)にご連絡ください) ■長崎 8月8日(水)~24日(金) 開館時間 8時30分~18時30分(8月8~9日は20時まで) ※初日8月8日(水)にICAN国際運営委員の川崎哲が資料館を訪問する可能性があります。詳細は追って公表します。 — 【2】ティム・ライト氏(ICAN条約コーディネーター)の来日について ICANの条約コーディネーター、ティム・ライト氏が、国際シンポジウム「平和への扉を開く――核兵器禁止条約と、これから」(主催 広島市立大学・中国新聞社・長崎大学核兵器廃絶研究センター)のための来日します。 シンポジウムは7月22日(日)13:30~ 広島国際会議場↓ https://www.hiroshima-cu.ac.jp/peace_j/category0004/c00006395/ ■関連日程 7月20日(金)ティム・ライト氏と広島のNGOの意見交換会 18:30~ 広島平和記念資料館 地下会議室I (共催 核兵器廃絶をめざすヒロシマの会、ANT-Hiroshima) 7月24日(火)ICANと佐藤正久外務副大臣の面会 14:00~ 外務省にて。ICANからはライト氏と川崎哲国際運営委員 ライト氏は7月24~25日に東京にいます。個別取材等ご希望の方はご連絡ください(pbglobal[a]peaceboat.gr.jp 03-3363-7561 寺地まで)。 — … Continue reading

2018/07/21 · Leave a comment

[2018.7] 朝鮮半島の非核化-ICANの提言

被団協新聞の7月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 朝鮮半島の非核化ーICANの提言  核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は米朝首長会談に先立ち提言を発表した。朝鮮半島非核化への5つのステップである。 第一に、核兵器の非人道性を認識すること。非核化の大前提だ。朝鮮人被爆者の声に耳を傾けよ。第二に、核兵器禁止条約に加入し核兵器を拒否すること。それは韓国や日本の課題でもある。第三に、国際的検証の下で核兵器を除去すること。 第四に、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准。北朝鮮は核実験をやらないと自ら宣言したのだからすぐに署名すべきであるし、米国は議会で批准すべきだ。第五に、核不拡散条約(NPT)と国際社会への復帰。これには米国がNPT上の核軍縮義務を履行することも含まれる。 米朝合意は歴史的なものだが、いまだ「二人の合意」の域を出ない。国際法の枠組みの下で確かな軍縮につなげねばならない。(川崎哲、ピースボート)    

2018/07/15 · Leave a comment

[2018.6] NPT準備委員会-両論併記?

被団協新聞の6月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 両論併記?  核兵器禁止条約の成立後初めてとなるNPT準備委員会が開かれた。オーストリアなど核兵器禁止条約推進国は、禁止条約が核の非人道性の認識の上にNPT第6条の核軍縮措置として作られたことを強調し、そのことを国際的な共通理解とすべきだと訴えた。また多くの国々が、禁止条約の署名・批准に取り組んでいると表明した。 これに対し核兵器国や同盟国は禁止条約批判を展開。核軍縮は安全保障を考慮に入れなければならないと強調した。ポーランドの議長のまとめ文書は、これらの見方を一段落ずつ併記。実際には禁止条約評価の声が大多数だったのに、かなり核兵器国よりのまとめだ。いかなる核兵器の使用も国際人道法違反との見解に「核兵器国は賛同しなかった」とも明記された。他国には核を持つなと強面で言いつつ自分たちには必要だという論法をいつまで続けるのか。(川崎哲、ピースボート)    

2018/06/25 · Leave a comment

米朝首脳会談に対するICANの声明-外交はよい。だが非核化の実質に乏しい

昨日からシンガポールに来ています。その様子は、ICANのウェブサイトやICAN Japaneseのツイッターで発信しています。先ほど首脳会談が終了したことを受けて、ICANが発表した声明をご紹介します。 シンガポールでの米朝首脳会談に対する核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の声明 2018年6月12日 本日、金正恩委員長とドナルド・トランプ大統領がシンガポールにて「合意」に署名しました。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は、外交努力を歓迎しつつも、核軍縮を達成し朝鮮半島を完全に非核化することができるのは国際法と既存の条約に基づく枠組みによるプロセスのみであると警告しました。 ICANのベアトリス・フィン事務局長は「トランプ大統領は、一生に一度の記念写真の機会を作りました。内容のない合意に署名するよりも、真に国際法に基づく文書すなわち核兵器禁止条約に署名すべきです。核兵器禁止条約はツイートすることもなければ、帰りの飛行機の中で気が変わることもないし、自分のエゴが傷つけられることもありません。これこそが、実質的な核軍縮を達成することのできる唯一の包括的で検証可能かつ不可逆的な道筋なのです。」 昨日のシンガポールでの記者会見において、ICANは、この地域から核兵器とそれが使われる脅威を取り除くための具体的な計画を発表しました。「朝鮮半島の非核化のための枠組み」は、北朝鮮と韓国双方を非核化するための5つのステップを概説しています。 この計画は、関係諸国に対して、核兵器の受け入れがたい人道上のリスクを認識すること、核兵器禁止条約に加入することによって核兵器を拒否すること、既存の核兵器を検証可能で時間枠を設定した計画の下で除去すること、包括的核実験禁止条約(CTBT)を批准すること、核不拡散条約(NPT)を通じて国際社会に復帰することを求めています。 ICANの川崎哲国際運営委員は、首脳会談の開かれたカペラホテルの前で、両首脳の合意に対して次のように述べました。「米朝両国が新しい関係を確立し朝鮮半島に持続的で安定的な平和を築くことを誓約したのは前向きなことであり、韓国の文在寅大統領の外交が巧みであったことの証です。」川崎国際運営委員はさらに「核兵器のある平和は持続的ではありません。本当の平和は、国際法で禁止された大量破壊兵器である核兵器を除去することによってのみ達成されるのです。私たちにはすでに、それを達成するための国際条約があります。私たちは引き続き、すべての関係国に核兵器禁止条約に加入することを求めていきます。ICANによる5つのステップの提案は、これから始まるプロセスの手引きとして役立つはずです」と述べました。 連絡先 川崎哲 +81 90 8310 5370 メリ・ジョイス +81 80 3457 9714 (6月13日夜まで在シンガポール) 原文: http://www.icanw.org/campaign-news/unsubstantialican-responds-trump-kim-summit-signed-statement/

2018/06/12 · Leave a comment

今夏のピースボート地球大学「特別プログラム」の参加者を募集しています

今年8月末から9月にかけて第99回ピースボートの船上で行われる地球大学「特別プログラム」の参加者を募集しています。締め切りは5月末日です。地球大学「特別プログラム」は、日本だけでなくアジア太平洋地域を中心とするさまざまな国の学生が一堂に会してすべて英語で行うプログラムです。今年は「ともに築くアジアの平和」をテーマに、日本(広島)、中国(厦門)、シンガポール、カンボジア(シェムリアップ、プノンペン)を訪問する全19日間。ナビゲーターに伊勢﨑賢治(東京外国語大学)、エマ・レスリー(カンボジア・Center for Peace & Conflict Studies事務局長)、ジョン・ジー(シンガポール・Transient Workers Count Two)の各氏を迎え、私がピースボートスタッフの畠山澄子と共にコーディネートいたします。国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の第16目標「平和で公正な社会」をアジア太平洋で実現していくためにできることを、皆で意見をぶつけあって議論します。 詳細並びに問い合わせ・申し込みはこちらから。

2018/05/18 · Leave a comment

第98回ピースボート「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」が出航しました

5月8日、第98回ピースボート「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」が横浜から出航しました。この船旅には、上田紘治さん、倉守照美さんの2名の被爆者と、被爆二世の品川薫さんが参加しています。出航にあたり記者会見を行い、ICANのノーベル平和賞のメダルと賞状を乗せて世界各地で証言会を行いますという発表をしました(記者会見の様子とプロジェクト概要はこちら)。訪問する各地や船内での活動の様子は、おりづるプロジェクトのブログに更新していきます。どうぞご覧ください(こちら)。

2018/05/14 · Leave a comment

[2018.5] 北朝鮮との交渉

被団協新聞の5月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 北朝鮮との交渉  前号で、北朝鮮が体制保証と引き替えに段階的な核放棄を約束する可能性はあると書いた。実際4月20日、北朝鮮は核・ミサイル実験の中止と核実験場の廃棄を発表した。核保有国ではあり続けるが、これ以上の核兵器開発はしないという意味にとれる。長距離ミサイルを発射しない、他国に核技術を移転しないというのは、米国向けのメッセージだ。 今後これを完全な核兵器放棄につなげていくことが課題だ。核実験場を廃棄するという以上、実験場や関連施設の国際的査察を求め、交渉し実現すべきだ。それが信頼に足る非核化への第一歩となる。査察・検証に日本は積極貢献すべきである。 北朝鮮は包括的核実験禁止条約(CTBT)に直ちに署名し、CTBT機関による査察も可能とすべきだ。その後、完全な非核化の合意と核兵器禁止条約加入をめざすべきである。(川崎哲、ピースボート)    

2018/05/13 · Leave a comment

平和は私たちが作るもの。ノーベル平和賞メダル(武器ではなく)を手に行動しよう

憲法記念日の前日にあたる5月2日、ピースボートで記者会見を行い、昨年ICANがいただいたノーベル平和賞のメダルと賞状を、これから地球一周&全国出張させていきますという発表をしました。昨年のノーベル平和賞は、核兵器禁止条約の成立に対して貢献した世界的なNGO・市民運動の連合体であるICANに贈られました。広島・長崎の被爆者や世界各地の核実験被害者が、この運動の先頭に立ってこられました。この平和賞は、こうした核の被害者をはじめ、核兵器の禁止と廃絶のために努力してきたすべての人たちに向けられたものです。 そこで私たちは、この平和賞のメダルと賞状を、国内外なるべく多くの人たちに見てもらい、手にとってもらいたいと思いました。ピースボートの地球一周の船旅で、被爆者の証言会を行いながら世界中の人々にお見せしていくと同時に、国内でも「展示や撮影会などの企画に使用したい」という方々の申し込みを受け付けます(詳しくはこちら)。8月には、広島・長崎の両資料館で展示されます。ぜひ、ノーベル平和賞メダルと賞状をご自身の目で見て、できれば手にとって、平和のために自分に何ができるか考えて、行動してほしいと思います。 翌3日の東京新聞には「平和賞メダル貸します」という見出しでこのことが報じられたほか、なんと10年前の「9条世界会議」のことが特集で取り上げられています。私はこの世界会議の実行委員会事務局長をつとめましたが(それは本当に大変な仕事でしたが)、なぜあの会議を開いたのか、どのような意義があったのかということについて長いインタビューで話をさせてもらいました。9条は「世界の宝」という見出しの記事で、日本の憲法9条が国際的に評価された主要な10の国際会議が並んでいますが、私はこのうち7つに参加しており、これらのいくつかの提言や宣言の策定過程にかかわってきましたので、このような形でまとまった記事が出たことは感慨深いです。 いま朝鮮半島の非核化と平和が大きなテーマになっています。核や武力の脅しでは、結局のところ非核化も平和も達成できません。外交交渉を行い、きちんとした国際ルールを定めていくことが答えです。現実の情勢も、その方向に動いています。核の脅しに対しては、核の脅しで返すのではなく、核兵器禁止条約を使う。それが答えです。日本の9条は「武力によらずに平和を作る」ということをうたっていますが、核兵器禁止条約はそのような精神の一つの具現化です。核兵器禁止条約に反対する日本政府の姿勢は、戦後平和憲法の精神をふみにじるものです。    

2018/05/04 · Leave a comment

[2018.4] 核廃棄の検証

被団協新聞の4月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 核廃棄の検証  近く南北朝鮮と米朝の首脳会談が開かれる見通しだ。楽観は許されないが、挑発の連鎖が止まり対話が始まることを歓迎したい。 朝鮮戦争の休戦状態を終わらせ平和協定をめざす中で、北朝鮮が体制の保証と引き替えに、段階的な核放棄を約束する可能性はあるだろう。米国も、北朝鮮の核開発と長距離ミサイル開発の凍結で妥結する可能性はある。 ここで重要となるのが検証だ。10発程度あると見られる北朝鮮の核廃棄を確実にするには、核物質のみならず施設やミサイルへの検証も必要だ。国際的な検証制度が必要になる。 日本はこの面でこそ力を発揮すべきだ。北朝鮮が「こわい、信用できない」とだけ繰り返していても問題は解決に向かわない。国際的信用に足る検証制度を作る。それは核兵器禁止条約が定める柱の一つでもある。北朝鮮のケースが重要な試金石となる。(川崎哲、ピースボート)  

2018/04/22 · 1 Comment