[2025.9] 被爆者展を案内して
被団協新聞の9月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。 被爆者展を案内して ピースボートは4月から、日本被団協のノーベル平和賞特別展を船内に設置し航海している。ノーベル平和センターが制作したこの展示は、広島の資料館所蔵の写真や被爆者の絵、今を生きる被爆者の肖像、今日の核の脅威や核廃絶への取り組みを紹介している。 私は約2カ月間乗船し、寄港する各国で訪問者らにこの展示を案内した。私が対応した計数百人の反応として印象に残っているのは2つだ。一つは多くの見学者が「キノコ雲の写真は見たことがあるが、その下にいた人たちのことをこれまで想像したことはなかった」と正直に語ってくれたことだ。もう一つは、案内の最後に私が「なぜ今被団協が受賞したのか。それは核がまた使われてしまうかもしれない世界情勢だからではないか」と問いかけると、皆が一様に深くうなずいていたことだ。この危機感を、さらなる行動につなげたい。(川崎哲、ピースボート)
2025/09/09 · Leave a comment
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